現在の学校の英語の授業には、「長文」と「文法」があります。

「長文」と「文法」とはどのようなものでしょうか?定義してみましょう。

①まずは「文法」から考えてみましょう。

文法の最大単位は「英文」です。英文とは、どのようなものなのでしょうか?

実は学校では、「英文」とは何かをほとんど教えていません。しかしこの「英文」こそが、「文法」の最大単位なのです。

つまり「文法」は「英文の内部構造(=内部を透視したもの)」を見るための道具なのです。

「英文」が何なのかを、理解しておかないと、いくら細かいところをごたごたいったところで、意味がありません。まさに、

「木を見て、森を見ず」に今の学校の英語授業はなってしまっているのです。はっきりと定義する必要があります。

英文とは何か?SVの固まりではありません。「this is a pen」は英文ではありません。中学の時に、よく先生から指導を受けた

と思いますが、「文頭を英文で始め、文末をピリオドで終わらせる」というルールを覚えていますか?そう、あれは文を定義す

る大事なルールなのです。「my father is a doctor」は英文ではなく、「My father is a doctor.」が英文というのは、つまり英文

とは、「大文字で始まり、ピリオドで終わる範囲である」ということを意味しています。「help」は文ではなく、「Help!」は

文であるのも分かりますね(!はピリオドのバリエーションですね。)。

②語は英文の最小単位です(当然1語です)。

つまり「My father is a doctor.」は、5単語で構成されていることになります。

③2語以上の固まりは、節か句のいずれかに分類されます。

SVを含む固まりが、「節」、含まない固まりが「句」です。

「My father is a doctor.」の中の、「My father is」という固まりは「節」。「a doctor」は「句」になります。次に品詞の分類

となり、さらに分類は続きますが、それは次回に、書くこととして、まずは今の「文→節→句→語」という順に、最大の単位で

ある「英文」から最小の単位である「語」になると理解して欲しいのです。

では質問です。「上記の英文の中で、主語はどれでしょうか?」多くの人が「my father」と答えますが、違うのは分かります

ね。主語は、「語」ですから、1語のはずです。「my father」は二語です。つまり主語は「father」が応えになります。「my

father」は主部という固まりです。英文は主部と述部に大きく分かれます。

一見単純な話に見えますが、英語が、日本語と大きく異なるのは、文の並べ方も当然ですが、「単数か複数か」ということに、

ものすごくこだわる言語だな、というのが、分かって頂けると思います。ちなみに、日本語では、この単数&複数という考え

は、文を構成する上で、重要な要素ではありません。「これは鉛筆です。」を英訳するとしたら、英語のネイティブは、「こ

れ」は単数か、複数か?と必ず質問します。日本語では、一本だろうが、二本以上だろうが、「これ」で済ませてしまいますよ

ね?「これら」という訳語は正確ですが、誰が「それらは鉛筆です」と言うでしょうか?ですから、英訳の答えは、2種類ある

ことになります。「This is a pen.」か「These are pens.」です。同じように、節なのか句なのか語なのかも、1語か2語以上かと

いう考えで、分類されるのが、お分かりと思います。

面白いですね。次回は「長文」とは何かを考えてみたいと思います。